読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ame d'aujourd'hui

あめの あめによる あめのための あめ

バレンシアの熱い花

2016年観劇納め!

 

ということで、

 

梅田芸術劇場メインホールにて、

宙組全国ツアー公演

バレンシアの熱い花』『HOT EYES!!』を観て来ました。

 

宙組は自身2度目の観劇ですが、

1度目の観劇の『宙エリザ』で

ameffy.hatenablog.com

宙組にどっぷりハマってしまったのをきっかけに、

トップのまぁ様(朝夏まなと)や

2番手のゆりか(真風涼帆)さんだけでなく、

宙エリザでルドルフ役を演じた

あっきー(澄輝さやと)、りく(蒼羽りく)、

ヴィンディッシュ嬢を演じた

もんち(星吹彩翔)などなど

みんなそれぞれ違ったイケメン要素を持ったイケメンさんたちを

手広く認識してしまったばかりに

この観劇では

所謂「誰見たらいいねん」状態が

しばしば発生してしまいました(笑)

罪深き宙男たち!!

 

まぁ、しかしながら、

まずは、当然、まぁ様でしょう。

 

幕が上がると

中央に現れるシルエット。

 

前日の公演が全国ツアー初日で

その感想を追っていくと、

"幕上がりで「まぁ様脚なげぇぇぇぇ」ってなった!"

というのを見つけて、

いやぁ、のっけからどんなまぁ様が拝めるのかと思っていたら、

 

「まぁ様脚なげぇぇぇぇ」

 

いやぁ、板かと思ったよ、って感想もあってさ、

んなバカな、って思っていたんだけど、

板かと思うよね(笑)

なんだあの脚の長さは。

腰どこ?脚どこから生えてるの?っていう。

 

"バレンシア"とタイトルにある通り、

スペインが舞台のお話なので、

スパニッシュなお衣装なのですよね。

腰に金色の帯が巻かれていて、

そこから踝辺りまで脚の横にラインが入っていてね、

余計に脚の長さが際立つわけです。

脚なげぇぇぇぇ。

知ってたけど。脚なげぇぇぇぇ。

 

そして解き放たれるまぁ様の歌声。

バレンシアァァァァ」

 

あ、好きだ、まぁ様の歌声。

 

いや、宙エリザでまぁ様の歌声には触れているし、

そもそも、スカステで

Shakespeare』の映像を見た時に

宙組のトップさん、歌上手いなぁ」って思っていたんですよ。

知ってたけど。これもね。

 

でも、宙エリザの時は

まぁ様の喉の調子が本調子じゃなかったし、

座席が2階席の下で場所も左側で音の広がりが理想的ではなかった。

そういうのも踏まえるとね、

この梅芸メインホールのど真ん中後ろ目で

真正面から届くまぁ様の歌声はね、

初めて感じるに近い最大級のまぁ様の魅力とも言える

心を激しく揺さぶる響きでね。

テクニックが、とか、声が、とかよりもまず、

純粋に耳に心地よい音、空気の震え、という感覚。

まさにその心地よい音が

文字通り体の奥深くの琴線に触れ弾き震わせてくる。

ああ、好きだ、まぁ様の歌声。

 

そしてまぁ様のベースにある

豊かな表現力がその歌声にも乗ってくる。

長い腕が優雅に舞い、

長い脚が情熱的にステップを踏み、

伸びと奥行のある歌声が

会場の空気を一気にバレンシアへと塗り替える。

素晴らしい。

これが宝塚歌劇のトップスターの力。

 

そうして作り上げた雰囲気の中、

そこから繰り広げられる

宙組のスパニッシュな情熱的ダンスは

それはもう圧巻でした。

宙エリザでは見られなかった

宙組の熱さ、パッションに、

早々と魅了される冒頭でありました。

そう、まだ、冒頭。

 

ここからいよいよ物語が始まり、

父を殺した首謀者が

寿つかささん演じる)ルカノール公爵だと

(松風輝さん演じる)レオン将軍に知らされた

(まぁ様演じる)フェルナンドが

レオン将軍と共にルカノール公爵を倒そうと決意し、

(遥羽ららさん演じる)愛するシルヴィアを公爵に奪われた

(あっきー演じる)ロドリーゴを仲間に、

"黒い天使"というユニットを結成し

公爵の周辺の手下から征伐していくという流れに。

 

その中で、

まぁ様の情熱的なダンスに匹敵する

宙男と宙娘のパッショネイトを見せつけてくれたのが

ゆりかさんとゆうり(伶美うらら)さんの

酒場でのダンスで、

一言で言って

まぁ、何て、エロいんだ!!(笑)

 

ゆりかさんはがっつり胸襟開いちゃって

エキゾチックな視線を振り撒き

しなやかにそして情熱的に踊れば、

ゆうりさんはマダム・ヴォルフよろしくの

美しさと強さと儚さと切なさを併せ持ったイサベラを演じ

実に艶やかなフラメンコを舞い、

老若男女が酔いしれるかのような

中毒性の強い世界を作り出していました。

この二人故に作り出せた世界。

流石です。

 

で、まぁ様演じるフェルナンドは、

打倒ルカノール公爵を掲げる一方で

ずっと待っていてくれる許嫁

(星風まどかさん演じる)マルガリータがいるにも関わらず

その妖艶なイサベラともイチャラブしちゃうという

もう時代と国が違えば大炎上モノの

ゲスの極めっぷりなんですけど、

スペインだからそれはそれとして受け流すしかなくって

(それでも受け入れられないのは仕方なくって(苦笑))

最終的にはイサベラとの哀しい別れが待っていて、

と言うか、フェルナンド的には嫁がいるからいいけど、

イサベラはほんとにかわいそうでさ!!

もうあのゆうりさんの何とも言えない演技で

こっちもほんと哀しくなっちゃったんだよ……

まぁ様め!まぁ様め!

美人さんのイサベラと

健気なマルガリータちゃんを不幸にさせるだなんて!

 

それにしても、

星風さんは健気に待ってる役が多いな……。

宙エリザでは子ルドルフ役で

ずっと"ママどこなの"状態だったし……。

そうそう、宙エリザと言えば、

今回フェルナンドのお母さんを演じているのが

宙エリザで皇太后ゾフィーを演じた純矢ちとせさんなので、

子ルドちゃんがゾフィーに苦しめられるのではないかと

ソワソワしていたのですが(苦笑)

お義母様の為にストールを縫ってプレゼントしたり、

お義母様に一言も愚痴を言うことなく旦那を想い続けたり、

ほんとに出来過ぎた娘だよ、マルガリちゃんは。

それをまぁ、幾らイサベラがセクシー美女だからと言って、

ほんっとにまぁ様ったら!!

 

でも、まぁ、そんなふしだらなフェルナンドも、

ゆりかさん演じるラモンを仲間に加え

まるで三銃士のように公爵軍をばっさばっさ薙ぎ倒し、

正義の為に集った義勇軍と共に革命を成功させちゃうところは

とりあえずよくやったんじゃないの?

というところです。が。

何だろうね、最後まで漂っていた

この"上手くいかないんじゃないの?"感。

やっぱり何でしょう、エリザベートの影響が強いんですね(苦笑)

あっきーやったよ! 今回は革命成功したよ!

(宙エリザでは演じたのは革命軍側の人間で、革命に失敗)

しかも周りで誰も死んでないよ!

ドンファンの父のホルヘ死んだけど! 直前まで敵だったし!)

と、あっけなく、と言うと表現がアレですけど、

あっさり難なく成功した革命で

公爵は何故か飛んで火に入る夏の虫だったので

正直肩透かしは少しありましたね。

あそこでもうひと盛り上がりあっても良かったかな、という感じ。

でもって、あのラストですからね。

と言うか、あのラストなんですよね。

 

革命が終わった直後、

イサベラと別れたフェルナンド。

そして――

 

あっきー「シルヴィアが、死んだ!」

(声だけの出演)

 

まぁ様「イサベラも死んだ」

 

(幕下りる)

 

えええ。

シルヴィア死んだの、結構衝撃的じゃね?

ロドリーゴはさ、シルヴィアを取り戻す為に戦ったじゃん。

フェルナンドもラモンもさ、殺された恨みがあるじゃん。

で、復讐できたしめでたしめでたしじゃん。

でも、ロドリーゴはそれとは別の目標だったじゃん。

で、本来の目的が達成できなかったじゃん。

これ相当空しいよ?切ないよ?悲しいよ?

それなのに「シルヴィアが、死んだ!」

セリフオンリー。

えええ。

しかも、それに宙組トップスターの主役が

「イサベラも死んだ」

って重ねちゃうのかよぉぉぉ!

シルヴィア死んだのかき消しちゃうのかよぉぉぉ!

て言うかイサベラは死んでないやろぉぉぉ!

もとはと言えばそっちはそもそも浮気が原因やろぉぉぉ!

 

分かるよ、"死んだ"と表現するその想いは。

でもさ、実際に死んじゃったところに重ねますか?と。

あっきー、折角革命成功したのに、

結局今回も報われてないじゃん、と。

あっきーの闇が広がっちゃうじゃん、と。

もやもや案件でした。

ここだけは、どうしても、もやもや案件です。

 

もやもや案件以外は、

 

公爵自ら丸腰で黒い天使たちの所に来ちゃったよ案件とか、

(革命時に公爵の寝込みを襲う予定が何故か公爵から来ちゃう)

 

レオン将軍孫娘に厳しすぎだろ案件とか、

マルガリータは将軍の孫娘で、フェルナンドに対し、

復讐を目論むのをさとられぬよう周囲を欺く為に

マルガリータにも内緒で夜な夜な遊べ、と指示したのは将軍)

 

ホルヘ若すぎるだろ案件とか、

(もえこ(瑠風輝)さん演じるドンファンの父のホルヘですが、

演じたもんちがお肌つるつるで若々しいイケメンすぎて……)

 

ホルヘあっさり死にすぎだろ案件とか、

(終盤に予想だにしない急な寝返えりがあって感動したんだけど、

命を落としてからのホルヘ死んじゃった余韻が一瞬しか無かった)

 

ラモンなんでお前もそれ持ってんねん案件とか、

(妹を殺されて復讐を決意し黒い天使に仲間入りするんだけど、

黒い天使コスでいきなり現れるから、なんでその服持ってんねん!と

観客もちょっとざわざわしちゃってましたw)

 

プチもや案件は

それなりにあったのはあったのですが、

全体的には

冒頭にまぁ様を筆頭に作り出した

バレンシアの熱い、情熱的な雰囲気のまま、

合間にはまた情熱的なダンスも挟みつつ、

とても面白くまとめ上がっていた作品という印象でした。

 

まぁ、それもこれも、

宙組の演技力、歌唱力、ダンス力の賜物ではないかな、

という印象もあります。

今の宙組には何をやらせても素晴らしい作品になるのでは、

という贔屓目抜きにして思うものがありました。

あの『エリザベート』を大成功でやり遂げたのは

彼女たちにとって物凄い財産となっているのでしょう。

(何故にちょっと上から目線)

 

この『バレンシアの熱い花』は

宙組メンバーが半分しかいないとは思えない、

全国ツアー規模とは思えない、

非常にクオリティの高い作品でした。

 

バレンシア』チームと

『双頭の鷲』チームそれぞれが公演を終え

また一つにまとまった時、

その宙組が作る

『王妃の館 -Cha^teau de la Reine-』

『VIVA!FESTA!』

では、どんな化学変化が起こるのか、

来年も宙組が楽しみです。

 

(『HOT EYES!!』感想へ、つづく)